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墓地情報
5つの安心 会社案内
001 言霊
002 念ずれば花ひらく
003 石の喜び
004 一遍智真
005 生涯身を立つるに懶く
006 目をひらくためには
007 帰る旅
008 石には地球の歴史が記されている
009 石は地球の歴史の総体
010 三々五々のご先祖さま
011 誕生日は母苦難の日
012 日本の宗教は森の宗教
013 日本人の信仰ー生命の永遠の循環
014 日本人と火の神
015 煙の行方
016 生き続ける地球
017 生を愛し、死を嫌うのは偏愛である
018 死者につける薬
019 南都六宗
020 天台宗
021 真言宗
022 臨済宗
023 曹洞宗
024 浄土宗
025 浄土真宗
026 時宗
027 日蓮宗
028 修験道
029 信仰を求める心〜心の時代の到来
030 観音信仰に思う
 
物語を語ることをモノローグと言います。前置きはプロローグ、終わりの言葉はエピローグ。石にまつわる様々な話題を集めてみたい、石に込めたいろいろな思い、祖先や子孫への想い、亡き肉親への想い、そして「いのち」にかかわる話を語っていきたい、そんなコーナーをつくってみました。石が、ストーンが語る。「ストローグ(Stologue):石語り」と名づけてみました。ご覧いただけましたら、ご感想などをお寄せいただければと思います。
  Stologue091 
2003.3.17 

「共生共死の人生観」
 
 
「共生共死の人生観」 山折哲雄

 そして最後の「鳥と一緒に帰りましょう」がくる。カラスは、今日では新幹線の線路に悪さをし、神宮の森まで荒らすいたずら者であるが、かつては子どもたちの空飛ぶよきパ−トナ−であった。カ−カ−と鳴く声までが落日の光景と重なる。
 鳥と一緒に帰ろうという気分になるのは、鳥のような小さなものたちとともに生きているという実感があったからこそであろう。生きものたちとの共生感覚である。今でこそこの日本列島は共生、共生の大合唱でわきかえっている。われわれも共生という言葉に飛びついて我を忘れている。しかしそんなことはすでに「夕焼小焼」のなかでうたわれていたのである。そして大切なのは、その共生感覚には、やがて人間は涅槃を迎えるという共死の無常観までが脈打っていたということだ。共生共死の人生観である。それが今日この日本列島では、ただ生きたい、ただ生き残りたい、というエゴイスティックな共生の合唱だけしかきこえてはこないのである。

山折哲雄「こころの作法」 2002年 中央公論新社 P.17
 
 「共生共死」、なかなか辛口の厳しい指摘だと思います。村田喜代子の「蕨野行」という小説が映画になっています。その中で、野に捨てられた老婆が仲間の老人たちとともに死んでいくシーンがあります。その時主人公は、残していく嫁に「来年の蕨の綿毛は、この婆の白髪だと思ってくれ」と言います。婆はこの地にいつまでもいつまでもいるのだよ、と言っているようです。煩悩を断ち切って、悟りの世界へ、輪廻の苦しみを乗り越える、それも一つの思想だと思います。しかし、いつまでもいつまでも、この地に共に生き、そしてこの地で共に死んでいくんだ、というのも見事な生き様だと思うのです。むしろその方が自然のような気がします。
chitr